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2003 2002 01-00

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       ■ピカソ通信 2003年9月1日号 臨時増刊No.20■

            等幅フォントでご覧ください

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┗◆ ◆┛  ■ 特集:“あなたは何色の夢を見ますか?”     ■
 ◇ ◇   ■      吉沢梅乃「color」発売記念スペシャル ■
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*-----------------------------------------------------■■ Report ■■

◆吉沢梅乃 越谷と横浜でインストアライブ
      -------------- 8月 3日(日) 新越谷駅ビルコンコース広場
              8月10日(日) 新星堂横浜ランドマークプラザ店

 [[ セットリスト ]]
 OVER SOUL ◇ G.B.YOU ◇ らせんのルール ◇ TIMELESS MELODY
        ◇ 雨と賛美歌 ◇ ヒリ/ヒリ ◇ アドバルーン ◇ ジェシカ

 「FM△」で健闘を見せた梅乃さんがファーストアルバム「color」のプロモー
 ションとして、越谷と横浜でインストアライブを行いました。
 先日の決戦でも着ていた、白のカットソーにひらひらっとしたトップ。
 下は白のジーンズといういでたちであらわれた梅乃さん。
 (ちなみに「FM△」の公式サイトに、その決勝の時の写真があります。
  http://www.fm3.info/pc/ から「ライブレポート」のコーナーへどうぞ)
 ピカソの森さんのキーボードをバックに、8曲を熱唱しました。

 まずは3日の越谷。
 JR新越谷駅前「VARIE」の2階「新星堂新越谷駅ビル店」が主催したインスト
 アライブでしたが、店内がもともと手狭ということもあってか、1階のコンコ
 ースがライブ会場となりました。
 最初、前列で熱心に聴いていたのは、女の子同士で連れ立ってきた小中学生。
 そのうちライブの音に誘われたのか、駅北口を東西に繋ぐ連絡通路からたく
 さん人が集まってきました。日曜日のちょっと買い物帰りの家族連れ、カッ
 プル、お友達同士でたまたま....いろいろな方々が、おそらくは初めて聴く
 のであろう梅乃さんの歌声に聴き惚れているようでした。
 観客の熱気と、夏の暑さと、照明の暑さですっかり汗だくになりつつも楽し
 そうに歌う梅乃さんの姿が印象的で、「本当に、人の心を動かすアーチスト
 なんだなぁ」と実感した次第。

 代わって、10日の横浜ランドマーク。
 ここは今年の3月、ピカソがインストアライブを行ったところでもあります。
 びっくりしたのはライブの時間が近づくにつれて、集まる人、人、人....。
 「これはなぜだろう?」と思ったのですが、実は彼女、5日にFM横浜の生番組
 に緊急出演したのだそうです。自身のピアノ弾き語りで
 「アドバルーン」を歌ってアピールしたのが、効いたようですネ。
 ステージ前はかなりギューギューになって、店の外のスピーカーで聴く人も
 出るほどでした。「FM△」でお馴染みになった「ヒリ/ヒリ」では客席から
 手拍子も飛び出して、ピアノ1本の伴奏とは思えない熱いステージに。
 限られた時間の中、とにかくたくさんの曲を唄った感のあるライブでしたが
 MCで江ノ島の花火大会に行ったことを楽しそうに話したり、もちろん新譜
 「color」もしっかり宣伝。これまでの“初々しいライブ”から少し進んで
 “余裕”も感じるようになりました。

 二つのライブに共通していたのは、どちらもピーカンのお天気だったこと。
 ご承知のように、この夏は何だか夏らしい日が少なかったですが、どちらも
 いい天気で向かえることが出来た彼女は、すごい「晴女」だった!!....
 ということを発見してしまいました。


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 ┌─┤ ◆◇ ファーストアルバム「color」一言レビュー。◇◆ ├─┐
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 └──┘                         └──┘

   梅乃さん自身から、それぞれの曲の解説をしていただきました。
   「どの曲も大好き!!」という梅乃さん、「一番がいっぱいあって
   決められないんです....」と悩みながらも、ひとつひとつの作品を
       自分なりの想いで、語ってくださいました。

┏┓
┗◆ 1 ☆ ヒリ/ヒリ
 ◇
 ◇  痛い。でも....頑張るぞっていう曲。
     音がキラ/キラ光ってるから、そこで終わりじゃなくって、また1個
     始まりっていう....1つずつ乗り越えていこうっていう感じがする。
┏┓
┗◆ 2 ☆ OVER SOUL
 ◇
 ◇ 「溶ケル」っていう言葉がポイントかな。
    いつも固く、悪びれて進んでるだけじゃなくて、こういう気持ち....
    たまにはリラックスするのも大事。
    いつもそれだけじゃ、ダメだけど(笑)。「たまに」、ネ。
┏┓
┗◆ 3 ☆ レモン・ソング
 ◇
 ◇  例えば若い高校生同士みたいな、甘酸っぱい出逢い。
    出逢うのが早すぎたなぁ....みたいな。
    後になってからはそういう風に言えるけど、その時はそうは思えない
    し、言えないなっていう、酸っぱい想い出。
    皆さんが少しずつ年齢を重ねていった時、こういう気持ちって絶対
   「あるな」って思うのです。これはこれでまた、痛い。
   「ヒリ/ヒリ」よりも昔の痛みかな。
┏┓
┗◆ 4 ☆ G.B.YOU
 ◇
 ◇ 「G.B.YOU」=「GOD BLESS YOU」=「神はあなたを祝福しています」
    いつから嘘をつくことを覚えたんだろう? ....でもそういうことを言
    えるのは、そういう自分に気づいてるから言える訳で。
    切ないんだけど、でもそうしないと生きていけないっていう現実も噛
    み合わさってて、時には原点に戻って自分を見つめ直さないといけな
    いっていう曲。
    どの曲も好きなんだけど、この曲はちょっと、他の曲とは違う想いが
    あって。最初、メロディだけ聴いた時、涙が出そうになった。
    すごく、何かを感じるところがあって。
    眠る前に考え事をしちゃった時なんかに聴いてほしいです。
    そしたら眠れるかなー?....って(^o^)
┏┓
┗◆ 5 ☆ TIMELESS MELODY
 ◇
 ◇  けっこう前の、二人の物語。
   「一緒に映画見に行こうね」って言った映画が今はもう終わってる....
    とか、あの時一緒に撮った写真、でもあの時着てた服と今はもう違う
    ....とか。「でもまた、どこかで会えたらいいね」その相手が今、ど
    こにいるか心配....って感じ。
    唄いだしてからもうすぐ5年になります。実は私の方が先に唄ってて。
    ピカソが後なの(笑)
┏┓
┗◆ 6 ☆ ジェシカ
 ◇
 ◇  母になった気持ちで唄ってます。
    無理しないでいい、前に進みなさいっていうことしかできない、でも
    そうやって言うことで、聴いてくれる人が「おー、行かなきゃ(笑)」
    って思ってくれたらいいなって。
┏┓
┗◆ 7 ☆ アドバルーン
 ◇
 ◇  この詞、好き。率直でしょ?(笑) だから入りやすい。何回か唄って、
    で、すぐ録っちゃったんだけど、すっごい素直な気持ちだと思う。
    テンポも、他の曲とはちょっと違う感じで。
    森さんとライブでやらせてもらってる曲の中では一番好き。
┏┓
┗◆ 8 ☆ 雨と賛美歌
 ◇
 ◇  めちゃくちゃ好き(^o^) イントロの部分から、もう。
    唄ってる時、お客さんと一緒にゾクってする時があって。「あー、一
    緒に感じてるんだなー」って思う。ただ立ちどまって雨に打たれて、
    考えてる状況....私的に一番好きかも。
   「G.B.YOU」とは違った「好き」かな。
┏┓
┗◆ 9 ☆ フシギダ。
 ◇
 ◇ 「愛と欲望〜」の唄い方は、辻畑さんの唄い方そのままです(笑)
    この曲に限っては、かなり唄い方を指導されました。
    最初はサビ始まりだったんですけど、こっちの方がいいねーってこと
    でこうなりました。
┏┓
┗◆ 10 ☆ チガウ夢
 ◇
 ◇  この曲を手話でやってくれた小学生の子がいて、すっごい嬉しかった。
    一番始めに唄ってた頃の歌詞と変わってるから、一番始めを聴いてた
    人からは「最初の方がいい」って言われることもあるけど。
    ここで卒業だったり、ここが出発点で、未来に向かっていこうという
    始まりの曲でもあるから、春にいいかも。
  

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◆ ♪ ◆  ■ あとがき....編集後記に代えて。 ■
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だいぶ前から、個人的に感じていたものがあって。
梅乃さんのレパートリーのうち、「TIMELESS MELODY」はピカソ、「アドバルー
ン」はMONOさん、そして「フシギダ。」はRough Diamondsも唄っている曲です。
歌詞が新たに書き下ろされた「フシギダ。」はまだともかく、ピカソやMONOさ
んと同じ歌詞で唄っているはずの2曲が、歌い手によって受けるイメージがかな
り違う様な気がして。キーが違うとか、アレンジが違うとか、男性と女性の違
いだとか、そういう表面的な問題で片付けられるものでは無い様な気がして。
何故だろう?....と、ずっと思っていました。

今回、レビューを文字に起こして気がついたのですが、梅乃さん、それぞれの
レパートリーに対する考えがすごくしっかりしているな、と思いました。
唄うにあたって、もちろん作者から作品の意味を教えられているとは思うので
すが、彼女はそれを自分なりに考え、解釈して、自分なりの言葉で率直に語っ
ているナ....という印象を受けるのです。
それは、単に作者の“言いなり”や“受け売り”では決して言い表せないもの。
素朴で荒削りだけど、リスナーの心の奥まで響く、強い言葉だと思いました。
だから例えば、同じ「TIMELESS MELODY」の歌詞でも、10代の梅乃さんと40代
の辻畑さんが唄うのとは、そこに込めるもの....訴えてくるものが違っても、
それがむしろ当然なのかもしれません。

とにかくこの「color」、もっともっとたくさんの方に聞いてほしいナ、と思う
今日この頃。
インディーズ流通ゆえ、店頭で見たことがないという地域もまだまだ多いと思
いますが、HMVなど大手CDショップの通販で手に入ります(地域によってはむし
ろ、それが一番てっとり早いかも)。この内容で¥2,100-は絶対、安いデス。

惜しむらくは(?)、ジャケットの色が一面黄色だったらなぁ....
阪神ブームに乗って、目立ったかも(笑)。

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