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2003 2002 01-00

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 ■ピカソ通信 臨時増刊11号■ 「SPICE」大特集 みんなのレビュー大会。
                            2002.9.1 発行
    ♪ ♪ ♪ ♪ ♪       ぜひ等幅フォントでご覧ください
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  *本編(9月1日号)は届いてますか? 届いてない方はご一報ください。

  *今回の増刊号は“行数無制限一本勝負”です。
   プロバイダの契約その他の関係で「途中までしか読めない」という方、
   もしもおられましたら編集部へご連絡ください。
   続きをお送りいたします。

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≠                           index....  ≠
≠ :: Review Part I ::                       ≠
≠    柚崋      L 85                   ≠
≠    遠名 操    L 98                感  ≠
≠    ほくと     L126                想  ≠
≠    taka-o     L154                を  ≠
≠                            あ お  ≠
≠ :: 特別企画 ::    L196              り 寄  ≠
≠    ピカソにメールでインタビュー。          が せ  ≠
≠    (Special Thanks to T.Tsujihata)       敬 と く  ≠
≠                        い 称 う だ  ≠
≠ :: Review Part II ::             た は ご さ  ≠
≠    kazu      L360          だ 割 ざ っ  ≠
≠    だいだい    L424          き 愛 い た  ≠
≠    サトヨコ    L460          ま さ ま 皆  ≠
≠    ぎねね     L488          し せ し さ  ≠
≠                         た て た ん  ≠
≠ :: 編集後記 ::    L546         m(..)m  :    ≠
≠                            :    ≠
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 以前からお知らせしていました通り、今回の「ピカソ通信」増刊号は
 ピカソ8年ぶりのオリジナルアルバム「SPICE」大特集をお送りいたします。
 「ピカ通」読者の皆さんからの感想と、ピカソメンバーのメールインタビュ
 ーをお楽しみください(^^)

 ※ いただいた原稿は、基本的に原文のまま掲載しています。
   ただし読みやすさを考えて、改行位置や全角/半角処理を変えたり、
   1行あけを入れたり、句読点を加えたりした箇所があります。
   また曲名については、表記のしかたを統一しました。

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≠       その前に一応、今回のアルバムのデータを....      ≠
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  ┌ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┐
  | ピカソ「SPICE」   2002.8.8 ネット先行発売      |
  |           ¥3,000(tax in) CD番号=PMR-30018  |
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:: 曲目 ::
  1. いつか どこかで                   J A / T T
  2. SPICY LOVE ! & Greatly Appreciated.         J A / H M
  3. ミントカメレオン・ブルース             J A / T T
  4. Timeless Melody                 J A / T.Okada
  5. STARZ (and stripes)                 J A / T T
  6. オポジット・ロック                 J A / H M
  7. ガラムマサラ                     J A / T T
  8. 夏の帽子                    J A / T.Okada
  9. Crosby≠もう一人の僕                   J A
  10. = SPICE =
    the edge of life                     T T
    ジンジャー・ダンス / サボテン・ホテル       J A / T T
    crawl                          T T
    フーリファン達のBBS - 4 years go passing by    J A / H M
    ゆく人 くる人                   J A / H M
  11. また逢う日まで                   J A / H M

:: 試聴ファイルあり(^^) ::
  公式ページへどうぞ。  http://www.pro-picasso.com/ 
  今なら「いつか どこかで」夏期限定フルサイズ無料試聴OK !

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                     ≠   Review Part I    ≠
┌ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┐           ≠_____________≠
| by 柚崋 (ゆずか) |            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
└ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┘

ジャケットを見て「一目瞭然で“SPICE”だなぁ」と妙に感動した(笑)。
で、CDを聞いてさらに感動してしまった…
メロディ・歌詞・歌声が心の奥底に突き刺さり、刺激された感情が溢れだして
くる。
心に刺激を与える15種類の香辛料の効いたアルバム、まさに「SPICE」だった。
私的感想だが、日常生活の中でふと立ち止まる瞬間…そんな時にこのアルバム
を聞きたい……そう思う。


┌ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┐
| by 遠名 操 (とおな・みさお) |
└ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┘

巷で「ピカソのゲルニカ」とも呼ばれ、旧来のファンからも賛否両論を巻き起
こした問題作「マーマレード・キッズ」。このアルバムこそが、“ピカソの
「サージェント・ペパーズ(ビートルズの最高傑作)」だ!”と狂喜乱舞してそれ
までのアルバム以上に聞き込んでいた「異端者」である私(笑)。
続く2作でも、相変わらず「SHOUT」やら「大統領の異常な愛情」やらといった、
初期三部作のファンから見ると、やはりピカソらしくないとも思えるトリッキ
ーな曲ばかりを愛して来ました。

———そして、待ち望んだ新作!

正直、先行シングルに含まれて評価の高かった「Timeless Melody」「夏の帽
子」(いわゆる正統ピカソ節)系統の曲ばかりなのだろうと勝手に想像して、嬉
しい反面、少し残念な気持ちが自分の中に見え隠れしていたのですが、なんの
なんの!
この異端者を、またまた狂喜乱舞させてくれる「SPICY LOVE ! & Greatly
Appreciated.」「= SPICE =」といったゴキゲンな曲もちゃんとアルバムのいい
場所に鎮座していらっしゃるではないですか!
しっとりと、しんみりと、甘く、切なく。無邪気、陽気、狂気‥‥。
すべてを包み込むような、このアルバムの一曲一曲が、ピカソのパレードが再
び始まるのをずっと待ち続けていたファンの心を物語っているように思います。

どうか、どこまでもどこまでも、このパレードが続きますように!


┌ ─ ─ ─ ─ ┐
| by ほくと  |
└ ─ ─ ─ ─ ┘

まず、全部の曲を聴き終えた感想は長いブランクがあったけれど、大きな変化
は無く、良い意味でピカソらしさが発揮されてたので、昔からのファンも安心
して聞けたかなと思ったことです。
普通、バンドで長い充電期間があると、メンバーそれぞれの個性が出て、合わ
さった時に曲調などが大きく変わることもあるんだけど、それが見られなかっ
た!!
なんかこう書いてると批判してるように取られそうですが、そうではなく、久
し振りに新しい曲を聞いて、すっと入っていけたのが凄く嬉しかったです。
今回は長い活動休止の後だっただけに、どうなるのかなと思ってました。
(なんか同じ事を何回も書いてる様な・・・・。)

今回のアルバムの中で一番印象に残ったのは、1番最初の曲、「いつか どこか
で」です。最初にあるって事もありますが、曲が馴染みやすかったです。
歌詞もなんか意味深かな? 僕はピカソの現状(と言うか過程)を書いてるのかな
なんて思ったのですが、それって深読みしすぎでしょうか!!
ホントの所はどうなの? アズマーニさん!!(爆)

ファンって我儘だから、新しいのが出たらすぐに次を求めてしまいますが、年1
とは言いません。
2年に1枚くらいはアルバム出して欲しいなと思います。
しばらくは、このアルバムをじっくっり聞き込んで、それぞれの曲の良さを見
つけたいと思います。


┌ ─ ─ ─ ─ ┐
| by taka-o  | 「I'm crazy about SPICE」
└ ─ ─ ─ ─ ┘

音の魔術師ピカソが、研究を重ね究極の呪文を発明した。
その呪文の名は“SPICE”…そんな感じを受けた。
「Presents For Lovers」以降、実験的なサウンド作りを重ね、ついにこの
「SPICE」というアルバムで、一つの彼らの形が完成したという印象を抱いた。
これまでのアルバムにおける様々な挑戦が、それこそスパイスとしてこのアル
バムの中にちりばめられている。

例えば「SPICY LOVE ! & Greatly Appreciated.」のサビのあとのオーケストレ
ーションのスピード感は、「12色のハンマー」の「楽園」におけるオーケスト
レーションと、「PFL」の「MR.MONDAY」における音使いが見事に融合を果たし
ているし、「the edge of life」は「Vertigo」における実験の成果が十二分に
発揮されている。
このように、これまでの彼らの努力の結晶がこのアルバムの様々なところにち
りばめられているように、私には感じられた。

アズマーニ氏の哲学的且つ繊細な詞の世界も、ここに来て頂点を極めている。
同じテーマを違った切り口で見事に描ききった「いつかどこかで」と
「Timeless Melody」を双璧に、様々な人の人生を時に客観的に、そして時に
主観的に眺め、独特な世界観を構築している。

また、今回のアルバムにおいては森さんの健闘が光る。
これまでのアルバムにおける森さんの作曲数は、かつてリーダーがファンクラ
ブの会報で「森は一人何曲って決めても作ってこない。」とこぼしたように少
なかったが、今回は5曲も書いている上に、「SPICY LOVE & Greatly
Appreciated.」と「オポジット・ロック」というピカソファンにはたまらない
名作を生み出している。

そして最後に、リーダーの歌唱力には脱帽というほかない。
花粉との壮絶な戦いを制し、様々な曲を見事に歌い上げている。
やはり、自分がピカソファンを続けているのはリーダーの声が好きなのだとい
うことを、再度痛感させられた。
 
今まで日本のミュージックシーンを影で支えてきた彼らの力と、音楽に対する
深い知識と愛情が凝縮された一枚であった。
ファンを続けてきて本当によかった。


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≠     特別企画 … … ピカソにメールでインタビュー。    ≠
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   今回の大特集増刊号に寄せて、ピカソのリーダーこと辻畑さんが
      メールで取材にこたえてくださいました。大感謝。
      質問を寄せてくださった読者の皆様にも、大感謝。


———この度は“SPICE session”の完成、おめでとうございます。
   当初の予定では、2000年中に3枚のマキシシングルをリリースする計画
   だったと伺いましたが、ここまで待ちに待った理由は?

 理由はいろいろあります。
 たとえば、CDRでゲリラ的に発表しようとした三部作に関してはCDRでの制作
 に音を上げてしまったとか、リスナーのみなさんからフルアルバムをという
 要望が多かったとか、どうしてもやりたかったメドレーがマキシでは難しそ
 うだったとか、・・・。
 あとは、時間とモチベーションの関係ですかねぇ。
 まぁ、このままだと制作が止まったままになる恐れも有ったりとかですね。


———今回のアルバムは、歴代のアルバムに比べるとゲストミュージシャンの
   クレジットが少ない様ですが、これは言い換えれば、クレジットがない
   楽器は、基本的にお3人さんだけで演奏(and 打込)されたということでし
   ょうか?
   ギターやコーラスなど、かなり重厚で、これだけ重ねるのは結構、大変
   なものがあったのでは? と思うのですが....

 ガラムマサラ収録の作品以外は全て三人で演りました。
 理由はじっくりつめて作るにあたって、不良中年三人の気まぐれなペースに
 巻き込むのが可哀相だったからかな。(笑)
 だけど、たのしいことをやっているので大変さは全然ありませんよ。
 今回は初の試みとして、サウンドのベーシックは三人のNETを使ったやりとり
 で進めたのでおもしろい体験でした。
   曲のモチーフの決定 → メロディーのフルサイズの仮決定
   → ベーシックアレンジ → 詞の決定 → ダヴィング
   → 歌入れ → ダヴィング → トラックダウン → マスタリング
 おおまかにはこういう流れで進めました。
 →はMIDIファイルやAudioファイルのNETでのやり取りです。
 ADSLありがとう!!


———「SPICY LOVE ! & Greatly Appreciated.」は今までのピカソには無かっ
   た斬新な出だしで、驚かされました。
   あの曲をミックスされた「Koji Morimoto」さんは、浜崎あゆみさんの
   「M」や「evolution」をミックスされた方の様ですが、どの様なご縁で
   今回、「SPICY LOVE ! 〜」を担当されたのでしょうか?

 森元さんはピカソの「GARDEN」やGENの「銀玉鉄砲」で一緒にやっています。
 もっとも、もっと前からの仲間で今のピカソの重要なブレーンの一人です。
 今回は吉沢梅乃の「雨と賛美歌」のMIXの時にスタジオでバッタリ会って、お
 願いしたら引き受けてくれました。


———あのメドレーは、いろいろと興味をそそられますね。
   そもそも、ああいうメドレー形式にしようと思い立ったきっかけは?

 「PRESENTS FOR LOVERS」に収録のメドレーをとても気に入っていて、オリジ
 ナルでもやってみたいという気持ちがずっとありましたから。


———「ゆく人 くる人」は以前、マキシシングル「ガラムマサラ」の隠しサ
   イトで公開されていた「ZERO」の改題の様ですが、フルサイズにしない
   でメドレーの1曲に組み込んだ理由は?

 ピカソ風な前向きな歌でメドレーを締めくくりたいということで選びました。


———「フーリファン達のBBS」には国名がだだだ....と並んでいますけれど、
   あれってやっぱりサッカーの影響なのでしょうか?

 イタタタッ・・・笑。手抜きじゃないヨ。
 ワールドカップの影響は当然ありますが、要するにいろんな人がいて同じも
 のを楽しんでいるって、いいじゃないですか。


———時に先日のワールドカップ、ピカソの皆様はどこでどんな観戦を楽しみ
   ましたか?

 スタジオでときどき様子を見るって感じでしたね。


———アルバム1曲目の「いつかどこかで」を、公式ページで無料公開されて
   いますよね。
   1曲まるまる無料公開ってのは、かなり太っ腹な試みだと思いますが、
   何か、意図があるのでしょうか?

 これはですね、題しまして「持ってけ泥棒」大作戦といいまして。(笑)
 インディーズである以上なかなかシングルはリリースしずらいので「SPICE」
 のプロモーション用シングルのつもりです。
 ただ、それが無料だということですよ。
 これからはインディーズに限らずこの手法は増えてくるんじゃないかなぁ。


———「SPICE」は現在もっぱら、公式ページの通販で発売されていますが、
   今後、店頭に並ぶ予定はありますか?

 10月には流通にのせられる予定です。
 なんせ、作品が出来てから最低でも2ヶ月はかかりますから。
 (システムに無駄が多すぎるよね。)
 ちなみに「チャンピオンのノスタルジー」は制作終了の1年後でした。
 (フニャッ〜)


———「SPICE」のキャンペーン活動は、何か考えておられますか?
   復活以降のピカソのキャンペーンは、これまで東京近郊と福岡が中心だ
   った様ですが、他の地区ではいかがでしょうか?

 検討中です。


———アルバムが出たばかりの時期に、この様なことをお尋ねするのもどうか
   とは思いますが、今後、ピカソはどの様なスタンスで活動されていく計
   画でしょうか?
   ファンの中には「PROJECT PICASSOの発展のためには、まずピカソ自身が
   アーチストとしての知名度をあげるべきだ」という、厳しい意見も根強
   い様ですが....

 ドンドン、作品をいろんな方法で発表していきますよ。


———最後に「SPICE」発売に関して、ファンの皆さんに何か、メッセージをど
   うぞ。

 この夏は「SPICE」をたのしんでいただけたでしょうか?
 なんとか、夏に間に合わせようと通販先行になってしまいましたが、これか
 らも新しい刺激をみなさんに与えていけるようビールやワインをいっぱい飲
 んでがんばります!


≠≠ メールインタビューを終えて ≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠

 当初“マキシシングル三部作”にするはずだった「SPICE session」ですが
 第1弾「ガラムマサラ」をCDRで制作したところ、予想外に注文が殺到して、
 CDRを焼く手間が大変になったそうです。
 インタビュー中にあった“ネを上げた”は、そういう意味でしょうネ(^^;

 それにしても、ネットで音作りの打ち合せをしたというのには驚きました。
 「身柄が集まらないと、音作りはできないものだ」と思い込んでいた私にと
 って、正直、目からウロコでした....

 以前、ある番組で聞いたのですが、あの「レベッカ」が再結成された時のエ
 ピソードというのがありまして。
 (のっこさんが所属していたバンドですね。「フレンズ」が大ヒット)
 「バンド時代は、いろんな人からいろんな事を言われて大変だった。でも、
 それぞれがプロデュース業を経験して、お互いの役割も全部分かる様になっ
 て、それで再結成したら“こんなに楽に、音楽って作れるものなんだ!”と思
 える様になった」というエピソード。

 「PROJECT PICASSO」が軌道に乗るということは、お3人さんそれぞれ、ピカ
 ソそのもの以外の“仕事”を抱えるということでもある訳で。
 メンバーそれぞれの技術力が高くて、音作りの方向性も見えていて、かつ、
 お互いがお互いを信頼しているからこそ、ネットという顔の見えない状態で
 も、イイ形でのやりとりが成立するんですよネ。
 今のピカソはまさに、そういう、イイ状態なんだなぁ....と思います。
 改めて、彼等の凄さを実感しました。

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                      _____________
                     ≠ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄≠
                     ≠   Review Part II    ≠
┌ ─ ─ ─ ─ ┐              ≠_____________≠
| by Kazu  |               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
└ ─ ─ ─ ─ ┘

ピカソサウンドを手に持って、今だったら出勤途中の車中で聴くわけです
(もちろん家でも聴きますよ)。
それぞれのアルバムに、それぞれの時代の想いが重なり、例えばファーストア
ルバム「ピカソ」では、高校1年で、当時の厳しい学校生活を思い出します。

「いつか どこかで」
  坂道をのぼりつつ、そしてたまに振り返りながら、あの頃の切なさと、こ
  れからの不安を抱きながら、“いつか どこかで”また新しい世界が待っ
  ているんだ!
  高校時代に聴いていたら、頑張れソング!になっていたかも。

「SPICY LOVE ! & Greatly Appreciated.」
  珍しく、熱いスタイル。
  こんな想いをしたいものよ…30代になると不可能か?
  しかし、このような詩が書ける AZUMAさんはすごーい。

「ミントカメレオン・ブルース」
  これも一つの頑張れソング! 10代特有の不器用さ、でも素直で一直線な想
  いを持っていたあの頃を思い出す。

「Timeless Melody」
  どこかで大きな想いを置いてきたようで、でもそれを取り戻す事はできな
  い、時間がいたずらに経過し、そして自分もいつの間にかつまらない大人
  になってしまった。あの頃には戻れないのかなぁ。

「STARZ (and stripes)」
  星が降るような夜空を見ると、何故か素直になれそうな気がする。そんな
  想いにさせてくれる曲。また阿蘇に☆を見に行こー

「オポジット・ロック」
  この歌は難しいよー。スランプ真っ最中の思いかな?
  何をしても上手くいかず、どうにもならない、どこに心を向けていいのか
  分からないような。確かにそんな時って、人生のうちでも何回かあるなぁ。

「ガラム・マサラ」
  前曲と同じく、自分にとっては難しい。

「夏の帽子」
  勝手に想像します。この歌が似合う女性は、白い麦わら帽子に、白いワン
  ピース…単なる妄想でした。

「Crosby≠もう一人の僕」
  何故か分かりませんが、昔のピカソを思い出すような…どこか心の奥深く
  に、どうしようもない想いがあるような。

「=SPICE=」
  ピカソらしいメドレー(?)。それぞれに一つの曲とした形で聴きたくなる。

「また逢う日まで」
  以前だったらこのようなタイトルを見ると、「まさかこのアルバムが最後
  では!?」なんて思ってしまっていたかも。
  (「Vertigo」の「センチメンタルギタ−クラブ」での最後の台詞「バイバ
  イ」が、本当のさよならかと思っていたころもありました)
  まぁ、そんな思い込みはどうでもいいとして〜
  どちらかと言うと後ろ髪を引かれるような別れの歌が多かったような気が
  するのですが(ピカソに限った事ではありませんが)、この曲は二人それぞ
  れが新たな世界に進むために、積極的に別れたのかと思わせる。
  悲しい中にも、次のステップへ背中を押してくれるような曲。


┌ ─ ─ ─ ┐
| by 橙  |
└ ─ ─ ─ ┘

「ミントカメレオン・ブルース」…
  イントロからつい手拍子でノッてしまいたくなります。
  ライブで聴いてみたいなぁ。ただ頑張れと言われるより励みになる曲です。

「Timeless Melody」…
  映像と一緒に聴いてみたいなと思う曲。
  歌詞も、曲にピッタリで、とても好きな歌です。
  切ないけど、でもこういう恋愛ができたらなと、つくづく思います。
  もう無理か。

「STARZ (and stripes)」…
  ベルアコバージョンに比べ、ピカソバージョンは夏の余韻の残る秋の空、
  という感じがします。
  正直、ベルアコのイメージが強かったんですが、今はどちらもそれぞれに
  魅力のある曲だと思っています。

「オポジット・ロック」…
  この前、自分の存在がガタガタになりそうな落ち込みがやってきた時に
  この曲を聴きました。
  何だか今の自分の気持ちみたいで、落ち込んでるんだけど、でもどこか
  救われたような感じがしました。オンリーワン、なんですよね。

「Crosby≠もう一人の僕」…
  一番最初に気に入った曲です。
  食事の支度をしながら何気に聴いていたら、「お、これはなんかいい曲だ」
  と思いました。こういう雰囲気の曲、好きです。

「the edge of life」…
  沈んだ太陽は、翌日その人のもとに必ず昇ってくるんだろうかと、
  歌詞の続きが非常に気になった曲です。


┌ ─ ─ ─ ─ ─ ┐
| by サトヨコ |
└ ─ ─ ─ ─ ─ ┘

「あ、この曲の気持ちわかる!」って、初めて共感したアルバムでした。
以前であれば、何か遠くであった物語を眺めるかように、曲を聴いていたので
すが、今回は自分の心に、いっぱいひっかかる言葉がありました。
今回、ピカソ内で作詞をして、より自分達の伝えたい“言葉”を表現できたか
らかな、と感じました。それとも、NET上でピカソを身近に感じられるようにな
ったからとも思います。
(まあ、私自身高校生だったあの頃から、いろいろあって、少しばかりオトナに
なった、ともいえるのかもしれませんが)

歌詞を見て、東さんの言葉はそれだけを読むと、とても東さんらしいなと、思
えました。でも、一旦歌として、辻畑リーダーに歌われると、そのままリーダ
ーの発する“思い”になったように聴こえました。なにか不思議な感じでした。

サウンドはまさに、『ミックスされた“SPICE”』
辛いのも、甘いのも、苦いのも、すっぱいのも、いろんな要素がひとつにまと
まらずに混じり合って、それぞれ自己主張してる、そんな感じがしました。

「SPICE」を一言で表すなら、“シンプルなんだけど複雑”というところでしょ
うか。
「言いたいことは、ひとつだよ」ってことを、ストレートに感じるけど、それ
をあらわす方法はいろいろあるってことを語りかけてくるような、アルバムで
した。


┌ ─ ─ ─ ─ ┐
| by ぎねね | (収録曲の順番で書いています)
└ ─ ─ ─ ─ ┘

♪1 .... Aメロを聴いた瞬間、主旋律が余りにも“辻畑鉄也”らしくて、思わ
  ず笑いながらうなずいてしまった曲。
  ギターが3本、順に折り重なるところ。サビの直前、わずかな時間差で左右
  から押し寄せる盛り上がり。職人ピカソはやっぱりここに居たんだと実感。

♪2 .... 冒頭、Morimotoさんの電脳Mixに「カッコイイ!」という期待と「ピカ
  ソらしさは何処へ?」という不安が交錯。しかして霧が晴れた様に訪れたの
  は、60年代の洋楽を基調にしたエレキサウンドと、空間をざっくり縫うダ
  イナミックな鍵盤。あぁ、カッコイイピカソだった。シテヤラレました。
  Aメロからリアルに飛び込んでくるボーカルの声は、ウォークマンで聴くと
  ゾクっと心のツボを刺激されます。

♪3 .... ラップ一歩手前の淡々とした主旋律がかえって、秘めた力強さを思わ
  せる不思議な曲。勇気を出すことの大切さを「自分を後ろから突き飛ばそ
  う」と表現したのが秀逸。陽気な観客の歓声を入れた服部さんのMixも手伝
  って、コブシを突き上げた根性論とは違う、彼等流の応援歌がここに。

♪4 .... 「写真」「映画」。活動再開とともに発表されたこの曲に、ご無沙汰
  になってしまったファン達へのを感じました。
  右から聞こえるアコギのアルペジオについ、耳が傾きがちですが、実は森
  さんのグランドピアノがとてもイイ味。曲の懐の深さを出しています。
  イイ味はもう1つ、人が叩く温もりを伝える河野さんのドラムも。

♪5 .... Bell&Accordionsでも発表した曲。その時は切なさと哀愁を前面に押
  しだした、そこはかとないサウンドでしたが、こちらはむしろ、包み込む
  様に満たす愛情を思わせる、キラキラした重厚な仕上がりとなっています。

♪6 .... 独り身の男性が寂しい夜を明かし、下手くそな料理を作りながら意中
  の人を想うという設定が、経験者には何とも身に染みるはず。
  低音主体の構成はきっと、冴えないオトコのだらけた気分。そんな音世界
  にリスナーを気持ち良く呑み込んでしまうのも、たぶんピカソマジック。

♪7 .... 2年前の“暑中見舞ソング”再び。灼熱の太陽のごとく暑苦しいディ
  ストーションに紛れて聞こえるのは、一見ただの言葉遊び。
  よくよく歌詞を読んでみると....? 東さんが説く、遠恋のコツがぽろり。

♪8 .... 何と言っても、嘉多山さんのアコギが軽やかで涼しげ。
  弾き語り色の強いフォークソングですが、加藤さん叩くスネアのロールが
  面白いアクセントで、ともすればフォークソングが陥りやすいマンネリ感
  を回避している様に思いました。

♪9 .... おそらくは実在の人物の生きざまに寄せたのであろう、メッセージ。
  6分ある長い曲ですが、2番の冒頭でドラムを抜いたり、敢えてサビの繰り
  返しを避けたりと、飽きのこない工夫がさりげなく施されていますネ。

♪10-14 .... 短い5曲のメドレー。長調と短調、スローとアップテンポ、多種
  多様にもかかわらず妙にまとまっているのは、キーを揃えてあるから。
  1曲1曲エフェクトをがらりと変えながら、見事に全体をシームレスで繋い
  だ、ミキサーの“koniyang”こと小西さんの才能にも感謝。

♪15 .... ピアノ伴奏が美しい、生音主体の素朴なアレンジ。田舎町に寄せる
  鎮魂の念を抱くのは、淡々と歌い上げる声のせいでしょうか。


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◆ ♪ ◆  ■ 編集後記 ■
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今回、こうして「SPICE」のレビューを書かせていただきました。
初めてのことなので(といっても、皆さんも同じだと思うんですけどね(^_^;)、
とっても書くのに悩み、七転八倒しました。
最後は某まんが喫茶で1時間かけて書いた、大作(?)でございます。少しは努力
を認めてやってください(^_^;                 (サトヨコ)

「まぐまぐ」の容量制限におびえつつ、編集いたしました「SPICE」増刊号。
いかがでしたでしょうか?
私のレビューについて一応おことわりしておくと、コメントの長さは、曲への
思い入れ度とは必ずしも関係ありません。ただ、個人的イチ押しソングは....
読んでいただければ、おそらくお解りのことでしょう(笑)。
でもってココで、ワタクシゴトながら宣伝を1つ。
自分のサイトで「SPICE 私情満載“失格レビュー”ボツネタバージョン」を公
開中です。コワレタ感想を読みたい方はどうぞ(^^;        (ぎねね)
    「Come On ! Picasso」  http://www3.to/picasso-fan/


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